【仮面ライダー555】敵側の心理を描く、これまでに無い挑戦作

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仮面ライダー555(ファイズ)。

平成ライダー4作目で、2003年1月〜2004年1月まで放送されていました。

ファイズは放送当時は見ていなくて、最近初めてAmazon primeで一気見したのですが、自分が知っている仮面ライダー作品とは一風変わった作風で、おもしろかったので感想を書いていきます。

普通の仮面ライダーシリーズは、当たり前ではありますが、仮面ライダーである主人公を中心に物語が展開されていきます。

主人公が敵を倒す、がストーリーの主軸で、視聴者もこれを疑いません。

ファイズももちろん敵を倒していくのですが、敵であるオルフェノク側の苦悩や葛藤も描かれているのがファイズの特徴です。そのため、単純に敵を倒してよかった、とはならず、「本当に倒すべき相手なのか」「オルフェノクと人間は共存できるのではないか」と色々考えさせられるという点で、他の仮面ライダーシリーズとは一風変わっています。

ネタバレありで詳しく記載していきます。

ストーリー概要

温厚で真面目な好青年・木場勇治(きばゆうじ/演:泉政行)は、交通事故で植物状態になり、命を落とすが怪人・ホースオルフェノクとして覚醒してしまう。

一方、九州をバイクで移動していた園田真理(そのだまり/演:芳賀優里亜)は、日本を旅する青年・乾巧(いぬいたくみ/演:半田健人)と定食屋ですれ違う。真理が持っていたバッグが盗まれた自分のバッグに似ていると勘違いした巧は、真理を追いかけた先でオルフェノクに襲われているところを見つける。

バッグからファイズドライバーを取り出した真理は、抗戦するために変身を試みるが自分ではベルトの力を引き出せないと悟り、とっさに巧の腰へファイズドライバーを装着し、仮面ライダーファイズへと変身させる。状況が分からないままオルフェノクを倒した巧は、真理のペースに乗せられて、ファイズドライバーを求めて襲いかかるオルフェノクから真理を守るために行動を共にするようになる。

やがて出会う勇治と巧たち。オルフェノクとは何か、人間は善なのか――。裏切り、絶望、嫉妬や喪失と、夢、希望、友情が交差しながら彼らの運命を翻弄していく。

引用元:仮面ライダーWEBより。https://www.kamen-rider-official.com/columns/wiki/1534/

オルフェノクについて

オルフェノクとは、人間の進化形態で、素質を持った人間が一旦死を迎えた後に再度覚醒して発生します。

例えば、オルフェノク側の主人公とも言える木場勇治も、第1話冒頭で交通事故で一度死亡し、その後オルフェノクとして覚醒しました。

オルフェノクの発生の仕方は2つあります。

一つは木場のように、自然死・事故死の後に覚醒するパターンで、「オリジナル」と呼ばれ、かなり稀な存在となります。

もう一つは、オルフェノクが人間を襲う際に自らのオルフェノクエネルギーを注入することで覚醒するパターンで、大抵のオルフェノクはこっちのパターンのようです。

どちらにせよ、オルフェノクは元々人間だった、ということになります。

大抵のオルフェノクは人間の心を忘れ、人間を襲うようになってしまうのですが、木場のように、人間と共存できるのではないかと考えるオルフェノクや、オルフェノクとしての力は一切発揮せず、人間として生きるオルフェノクも出てきます。

全員が“悪”ではないというのが物語を複雑化させ、「オルフェノクは全員倒すべきなのか」「もしかすると人間とオルフェノクは共存できるのではないか」と考えさせられます。

主人公の巧もこれに悩み、一時オルフェノクと戦うことができなくなってしまいます。

主人公の乾巧について

ここで最重要ネタバレになるのですが、、、

実は主人公の巧もオルフェノクであるという衝撃事実がが34話で発覚します

この話を見た時本当に声を出して驚きました。

これまで巧がファイズとしてオルフェノクを倒すという構図から、34話以降は、巧というオルフェノクにどう向き合うのか、これからどう生きていくのか、という構図に変わり、巧や周り仲間の苦悩・葛藤が描かれます。

ガラッと変わる展開が本当に面白かったですし、「こんな仮面ライダーがあるんだ」と思わされました!

まとめ:みんな仮面ライダー555を観よう

ファイズについて興味を持った方はぜひ見てみてください!ファイズは映画や令和5年5月5日に発表された、公式の続編もあります!

巧の変身やカイザとの絡み、そして若かりし綾野剛さんも拝めるという稀有な作品ですので、ぜひ!

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